はじめに
「やっと寝た…」と思ったら、また起きる。1歳前後の夜泣きは、本当にメンタルを削ってきます。わが家でも、新生児期のオロオロ期を越えたあと、スワドル卒業(生後8か月)と脳の成長タイミングが重なって、再び寝かしつけが難しくなりました。本記事では、科学的背景と、わが家で実際に“できたこと/できなかったこと”をまとめます。
夜泣きの科学的背景(かんたん解説)
- 睡眠サイクルの発達: 1歳ごろはレム/ノンレムの切り替えが増え、浅い眠りで目を覚ましやすい。
- 脳の急成長: 言語・運動・情動が一気に発達し、神経系が過敏になりやすい(夢・分離不安も影響)。
- 自律神経の未熟さ: 昼間の興奮や不安が夜に噴き出しやすい。
要するに、夜泣きは「発達の証」でもあります。理屈が分かるだけで、親の心は少し軽くなります。
新生児期:生後1か月ごろの「オロオロ時代」
生後まもなくの頃は、夫婦で「どうする?」「抱っこ?」「ミルク?」とオロオロ。妻が体力的限界になり、私が“もう無理”のあとを引き取り対応した夜もありました。ここはスワドル+ルーチンで決まったサイクルを作るのが有効でした。
0〜8か月:安定の黄金ルーチン
わが家で効いたのは、「お風呂 → スワドルに入れる → ミルク → トントン」の流れ。これで約半年はスッと眠ってくれる日が続き、親の体力も保てました。スワドルは生後9か月近くまで活用。布団をかけなくても安心できたので、夜中に掛け直す手間が減ったのも大きなメリットでした。
8か月:スワドル卒業=転機
生後8か月でスワドル卒業。ここから寝かしつけの難易度が上昇しました。寝るときは柔らかい軽めの掛布団だけに移行。これまでの“型”がなくなり、寝るまで時間がかかるように。新ルーチンとしては、ミルク+トントンでなんとか寝かせる方針に変更しました。
1歳前後:脳の成長で夜泣きが“復活”
言葉や運動が伸びるタイミングで、夜泣きが再燃。いままでのやり方が通用しない夜も増えました。ここからは「完璧に寝かす」より、親の心と体力を守るほうが重要だと実感しました。
わが家で「できたこと」
- (0〜8か月)黄金ルーチンの徹底: お風呂 → スワドル → ミルク → トントン。
- (8か月以降)新ルーチン: スワドル卒業後はミルク+トントンに一本化。
- 布団・温度・光・音の環境調整: 軽い掛布団、室温・湿度の安定、雨戸を活用し真っ暗に、必要に応じてホワイトノイズ。
- 交代制で共倒れ回避: 無理な時はきっぱりバトンタッチ。
- 寝ない時は割り切る: 眠くなるまで遊ばせる/リビングで自由にさせる夜も作り、親子ともにストレスを下げた。
わが家で「できなかったこと」
- 毎回“完璧”に寝かせる: 成長スパート期はどうしても崩れる。諦めも戦略の一つでした。
- イライラをゼロにする: 仕事前の夜泣きは正直つらい。感情を否定せず、深呼吸&交代でやり過ごす。
- 「どちらが大変」論争をしない: 比べるほどこじれるので、必要なことだけ具体的に伝える方針へ。
心が折れそうなときの伝え方
「妻もつらい、でも自分もつらい」をぶつけると勝負になりがち。わが家では、どうしても伝えないと折れてしまう時だけ、事実ベース&一人称で伝えました。
例:「今は120%の力でやってるつもり。でも、その言い方だと心が折れてしまう。やり方を変える/交代するのはどうだろう?」
相手の大変さを否定せずに、自分の状態と代替案をセットで出すのがコツでした。
実践メモ(チェックリスト)
- 寝室環境:室温・湿度・光・音(必要ならホワイトノイズ)。
- 入眠導線:ミルク→トントンの一定リズムをキープ。
- 交代の基準:時間で区切る/泣き始めから◯分で交代。
- 割り切りルール:30分粘ってダメなら遊ばせるなど、撤退条件を決める。
- 翌日の帳尻:朝の家事を軽量化、昼寝/早寝で体力回復。
まとめ:夜泣きは“発達の証”、完璧より継続
スワドル卒業(8か月)を境に、寝かしつけは難しくなりました。1歳前後は脳の成長で夜泣きが復活し、有効な手立てが限られる時期もあります。それでも、環境調整・シンプルなルーチン・交代制・割り切りを積み重ねることで、確実に乗り切れます。
大事なのは「完璧を目指さず、親の体力と心を守る」こと。必ず落ち着くタイミングが来ます。今日うまくいかなくても、それは失敗ではなく、家族のやり方を一緒に探しているプロセスです。

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