信用収縮でゴールドは上がるのか?現金との最適バランスを考える
信用収縮局面では「安全資産」が注目されます。
では、ゴールドは本当に上がるのでしょうか?
それとも現金のほうが有利なのでしょうか?
この記事では、
・信用収縮時のゴールドの動き
・初期と後期での違い
・現金との比較
・家計としての最適バランス
を整理します。
信用収縮=ゴールド高、は本当か?
よくあるイメージはこうです。
不況
→ 金融不安
→ ゴールド上昇
しかし、現実はもう少し複雑です。
信用収縮「初期」の動き
信用収縮が始まった直後は、
・株価急落
・資産の現金化
・マージンコール(追証)
が起こりやすくなります。
この局面では、ゴールドも売られることがあります。
なぜなら、
「とにかく現金を確保する」
動きが優先されるからです。
リーマンショック初期も、金は一時的に下落しました。
信用収縮「後期」の動き
その後、
・中央銀行の金融緩和
・量的緩和
・金利低下
が始まると状況が変わります。
通貨価値の希薄化懸念が高まり、
ゴールドが再評価されやすくなります。
つまり、
初期は下がることもある
後期は上がりやすい
時間軸が極めて重要です。
現金の強さ
信用収縮局面で最も強いのは「流動性」です。
現金があると、
・生活を守れる
・暴落時に買い向かえる
・精神的余裕を持てる
価格変動リスクがないことは、大きな武器です。
短期では現金のほうが強い局面も多い。
なぜ信用収縮局面で現金は強くなるのか
信用収縮とは、そもそも「信用=借りられる力」が縮むことです。
銀行は貸し出しを抑え、企業や個人は借り入れを控える。
すると信用創造が弱まり、世の中に出回るお金の量そのものが減っていきます。
現代の通貨の多くは、銀行の貸し出しによって生まれています。
その貸し出しが止まれば、新しく生まれるお金も減る。
つまり、マネーの総量が縮む方向に働きます。
市場から流動性が消える局面では、
最も価値を持つのは「すでに手元にあるお金」です。
株もゴールドも価格は変動しますが、
現金は価格変動リスクがありません。
信用収縮初期では、
価格上昇よりも「退場しないこと」が重要になります。
その意味で、現金は増えなくても“強くなる”資産です。
それは価格の話ではなく、
選択肢の価値が上がるという意味です。
ゴールドの役割
ゴールドの本質は、
「通貨への不信」に対する保険です。
金融システム不安や長期的な通貨価値下落に対しては強い。
ただし、
短期の信用収縮ショックでは無敵ではありません。
現金とゴールド、どう考えるか
極端にどちらかに振るのではなく、
フェーズに応じてバランスを取る考え方が合理的です。
例えば、
信用収縮初期
→ 現金比率高め
政策転換が見え始めたら
→ ゴールド比率を戻す
という戦略も考えられます。
家計としての現実的バランス
投資理論よりも重要なのは、
「生活が揺らがないこと」。
住宅ローンがある家庭なら、
まずは生活防衛資金。
そのうえで、
余剰資金の一部をゴールドに分散する。
この順番が合理的です。
よくある誤解
・ゴールドは必ず暴落時に上がる
・信用収縮なら現金は弱い
・中央銀行は必ずすぐ緩和する
こうした単純化は危険です。
市場は常に時間差で動きます。
まとめ
信用収縮でゴールドが必ず上がるわけではありません。
初期は現金が強く、
後期はゴールドが評価されやすい。
重要なのは、
フェーズを見極めること。
そして退場しないこと。
家計にとっては、
現金の余力を確保しながら、
分散としてゴールドを持つ。
これが現実的な戦略になります。

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